あしょろって 5

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あしょろって 5

足寄町の医療と介護・保健・福祉の情報誌 あしょろって発行/ 足寄町編集/ 総合支援相談室地域包括支援センターTel 0156-25-9200http://www.ashorotte.jp/ASHOROTTE インタビュー患者さんと一緒に写真を撮って差し上げています。医療法人社団三意会ホームケアクリニックあづま院長 大門 伸吾氏自宅に出向いて診療とケアを行ういつでも医師と連絡が取れるように自分がやりたい医療イメージ自宅で亡くなることについて在宅療養支援診療所としての「ホームケアクリニックあづま」は、通常の診療のほかに、自宅に出向いて医師の診療と看護師によるケアを行う活動をしています。医師は全体の責任をとりつつ、病気についてきめ細かく診ていく役割で、看護師は日常生活上での様々な問題についての支援を適切に行います。認知症患者さんなどの看護、お風呂の介助や身の回りの世話などのケアは看護師が中心ですが、病気の治療は医師が中心です。今は病院や施設で亡くなることが殆どですが、これからは、在宅医療がどんどん進み、昔のように自宅で亡くなっていくことが普通になっていくと思います。在宅医療を必要とする方は、在宅酸素療法を行っている方やがんのターミナルなど医療ニーズの高い方をはじめとして、通院困難な慢性期疾患の方です。介護サービスを整えることで在宅療養が可能になることがあります。自宅で亡くなることについて、最初は抵抗感がありますが、最期を一緒に過ごすことでだんだんと慣れ、看取ったことへの満足感が高くなると思います。自宅で療養していると、近所の方など周りの人は病院に面会に行くよりも顔を出しやすいでしょうね。自宅に私たちが出向くことや、24時間いつでも医師と連絡が取れるようになっていることで、ご家族の方々は安心できると思います。このような在宅療養支援診療所はとても良い仕組みだと思います。当院は在宅療養されている患者さんと一緒に写真を撮ってその写真を差し上げています。クリスマスとかその方の誕生月などに持っていくととても喜ばれています。訪問診療を行っていない病院に勤務していたときは、具合が悪い高齢の患者さんを1時間も2時間も待たせることがありました。普段から通院困難で訪問診療を行っている患者さんであれば、連絡を頂き、自宅を訪れることで早い時期に受診につなげることができます。また介護サービスが入っているようならば、介護職からも情報をもらい、看護職と合わせて多職種で相談することもできます。足寄ではこのようなチーム医療を実践しやすいと感じています。大門院長略歴●平成17年●日本大学医学部卒業●平成19年●名寄市立総合病院初期研修修了●平成22年●北海道プライマリケアネットワーク後期研修修了●平成22年●富良野協会病院勤務●平成24年●医療法人社団三意会ホームケアクリニック あづま勤務●平成25年4月●医療法人社団三意会ホームケアクリニック あづま院長あとがきいよいよ高齢者等複合施設の内の地域交流施設と小規模多機能施設に着工し、25 年度中には完成します。認知症グループホームと生活支援長屋は26 年度の完成をめざしています。これらは、医療と介護・保健・福祉の連携システムの拠点施設として大変期待されています。在宅生活を支えていくうえで、自立支援の考え方はなくてはならない基本的なもので、今回掲載した岩上さんの話は先駆的実践事例として大変参考になるものです。多くの人々の智恵で足寄町の地域包括ケアシステムを成熟させていきましょう。