ブックタイトルあしょろって 6

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あしょろって 6

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あしょろって 6

父親の鷲足末治さんが、明治43 年に宮城県から北海道開拓団の仲間と上足寄に開拓に入った。辺りは全くの手つかずの森林で覆われており、足寄町市街地まで出るのに馬に乗って1日がかりだったという。鷲足商店は大正7年に開業して以来、96 年目を迎える地域に必要な店だ。二代目を継ぐ賢さんに話を伺った。11鷲足 賢氏85 歳趣のあるお店ですね鷲足:開業は大正7年だけど、昭和8年に今の店に立て替えたのさ。昭和40 年代後半頃までは林業が盛んで、小中学生も200 人くらいいたので、この界隈はとても賑やかだった。お元気そうに見えますが鷲足:77 歳の時に胆管癌が見つかって、帯広厚生病院で手術を受けたんだ。悪いところは全部取りきれなかったけど、手術はまずまずの成功だったね。店を長く続けてほしいですね鷲足:私は85 歳、家内も80 歳で、客が来ても「ハイ」と返事して出ていくのに時間がかかるでしょ。思い切りが悪いけど、親が人一倍苦労して作り上げた店なので、できるだけ長く続けることが親孝行だと思っている。モノが売れるとか売れないというのは別に、シャッター閉めてしまうと寂しいでしょ。何もなければ身体も余ってしまうしね。健康の秘訣は何ですか鷲足:朝5時に起きて6時から2,000 歩くらい散歩して、昼も食事前に1,000 歩、夕方も30 分くらい散歩していることかな。身体を動かすと食事が美味しく感じられるし、散歩は楽しい。さすがに大雨や大吹雪の時はしないけどね。店の壁には、昭和40 年代の懐かしいポスターが何枚も貼ってあった。松山千春やピンクレディーが初々しく息づいている。お店の外観も昭和の良き時代をそのままに残していた。私が生まれる前の話ばかりだったが、郷愁とほのぼのとした温かさを醸し出していた。【インタビュー:赤間 恵一(総合支援相談室地域包括支援センター主査)写真:白澤 淳(同主任)】お話をうかがってハタラクがイチバンHATARAKUGAICHIBAN!妻:信子さん現在の鷲足商店明治44年当時の上足寄の原野風景昭和48年当時の上足寄市街地風景