ブックタイトルあしょろって 7

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あしょろって 7

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あしょろって 7

第7回足寄町地域福祉セミナー家族で治そう認知症国際医療福祉大学大学院教授・医師竹内孝仁氏全国各地で認知症を治す「実践塾」を開催し、数々の実績を上げている竹内先生にご講演していただきました。認知症についての深い理解を基に、治る道筋を共に考える機会になれば幸いです。“認知症は治る”とは認知症を含めて精神疾患は、症状が無くなると治ったというのが精神医学での定義です。例えば、認知症の人が徘徊していても、その徘徊が無くなれば、治ったということになります。では症状を無くすにはどうしたらいいかというと、薬物では不可能ですが、ケアをしっかり理論化してそれを実践することです。混乱と不安の悪循環私が認知症に関心持ち始めたのは、昭和50年代の後半です。特養でいろいろな認知症状を持つ方のケアの経験を積みました。その時に判ったのは、症状を取るしかないということでした。彼らは一日中混乱し、不安に満ちた顔つきでした。その不安が次の症状を引き出してしまうという悪循環を作ってしまいます。だからこそ症状を取らなくてはいけないのです。介護職が経験的にやっている6目を離すとティッシュペーパーを食べるという異食をしている人がいて、そこの介護職の人たちは、あれは手持無沙汰だからやっているのだと言います。それで、介護職員の勤務室に連れてきて、お茶を飲ませ煎餅を食べさせ、お話し相手になっていると異食をしなくなったのです。誰かが声を掛けたりすればその間は異食しないということが判ってきました。このように、介護職が経験的にやっている中で、認知症状が消えていくということがたくさんありました。