ブックタイトルあしょろって 8

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あしょろって 8

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あしょろって 8

第8回足寄町地域福祉セミナー人間の生き方に関わる生活支援について~夢ある老い方を求めて~現在81歳。毎週大学で講義し、日本生活支援学会会長を務め、エネルギッシュに全国で活躍している黒澤先生にご講演していただきました。詳しくは、小冊子にして、ご希望の方に無料でお配りいたします。浦和大学名誉教授・日本生活支援学会会長黒澤貞夫氏本当は分からないものです「老い」というのは自分が歳を重ねてみなければ本当は分からないものです。お爺ちゃんやお婆ちゃんが身近に居たとしても、それは他人事です。しかし、時間と共に「老い」という現実は自分自身のことになってきます。高齢社会ということを知識的に理解しようとする態度は、他人事であっても自分事として考えるという価値観と言えるでしょう。自分は病気になったことが無く、歳もまだ若いとします。しかし病気の人の気持ちを判ろうとすることは、人間の生きる価値観の問題です。そしてその価値は知識や技術に転化していくことが多いのですが、年月と共に自分が歳を取って病気になっていった時の問題解決に役に立つのです。ASHOROTTE老いについて人間が背負うべき本質的課題「老い」には個別性と社会性があるのです。それは個人の事であっても社会の中で理解しなければならないという意味です。だから個別と社会は別のものではありません。人間が病に倒れ、老いていくことを考えることで、健康に生きる人間の姿が判ってきます。つまり病のことを分からずして人間が健康で生きるということを理解できないのです。このようなことは国家の政策だから考えるというのではありません。人間が背負うべき本質的課題だからこそ、自分の事として考えるのです。更に、その考えを学問として橋渡ししていかなければなりません。それを繋ぐ橋は人間の態度です。そういった人間の価値は、ルネッサンス以降に意識的に作り上げてきたものなのです。8