ブックタイトルあしょろって 8

ページ
9/12

このページは あしょろって 8 の電子ブックに掲載されている9ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

あしょろって 8

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

あしょろって 8

働くことについて使命感何十年も生きてきました。昭和29年から働き始めて、仕事で精一杯でした。こうして年齢と共に人生を振り返るようになってきましたが、一言で表現するなら、それは経験の世界でした。経験をしたことをまとめて、学び続けてきました。私の学びは常に経験が先でした。重度の障がいを持つ人々の悲しみや苦しみと共にしてきたことを振り返ってみれば、私にとって代えがたい非常に貴重なものでした。まとめたものを伝えることで若い人々に活かされるのではないかと思いました。私が学んだことを多くの人々に伝えたいという突き上げるような思いがずっとありました。若い方々には、この介護という仕事に誇りと責任と喜びを背景に持って続けていって欲しいのです。この仕事はある一定の地域の問題を超えて、人類の課題でもあるのです。職業を超えて人間の願いを実現しようとしている素晴らしい仕事であるということです。そのような使命感を持つ必要があると思います。私自身はその使命感が今も働き続けることの大きな原動力になっているのです。日本生活支援学会について生きるとは何かという問いかけを福祉という学問は、制度や国家の施策に裏付けられている学問です。生活を支えるという人々の繋がりの学問でもあるのです。そこで、生活を支えるとは、生きるとは何かという問いかけをしなければ福祉も介護も語れません。その背景にある根幹の勉強をするために「日本生活支援学会」を創りました。その発端は、ケアマネジメントの夜間講座を終えた時、受講生の諸君から継続して欲しいという要望が出てきたのです。しかし、このような講座を継続しても個人的な学習の機会にしかなりません。そこで、考えたのが“学会形式”です。設立して既に10数年経ちますが、当時は「生活支援」という言葉がありませんでした。この生活支援というのは決して単一の学問ではありません。社会学、心理学、法学、文化人類学、哲学、宗教もそうでしょう。人間の営みの中にどの学問を使っていくかという取捨選択するという仕事があるのです。夢倒れるまで続けるつもりです若い人に期待したい。学ぶことに謙虚になりなさい。学ぶとは経験することであり、相手から学ぶ中に人間の生きることの本質が隠れているのです。先人たちが様々なことに悩んできたことに思いをいたして掴み取って欲しいのです。人間の幸せを実現するために、理論と実践を兼ね備えた人が必要です。独断・独善的なものを排除して何が客観的妥当性かということを常に考えることが、私に残された使命です。倒れるまで続けるつもりです。講演を小冊子にしました。(平成27年3月末に完成予定)もっと詳しく講演内容をお知りになりたい方は、下記までご連絡ください。お送りいたします。●電話:0156-25-9200(総合支援相談室)●mail:houkatsu@town.ashoro.hokkaido.jp9